熊本県の全体像
熊本県の全人口は2019年6月1日現在、1,748,134人(男825,802人・女922,332人)、世帯数は722,897です。
熊本県は、九州の中央部に位置し、福岡県、大分県、宮崎県、鹿児島県と境を接しています。令制国の肥後国に当たり、大きく県央・県北・県南の3つに分けられ、県央の熊本市、阿蘇市、宇城市、宇土市、県北の合志市、荒尾市、玉名市、山鹿市、菊池市、県南の上天草市、天草市、八代市、人吉市、水俣市の14都市があります。最大の中心都市は熊本市で県庁所在地です。
熊本県は三方を海(天草灘・有明海・八代海))に囲まれているため、変化に富んだ気候風土、自然美に溢れています。有明海や八代海沿岸は遠浅で、江戸時代から干拓が行われ、漁業が盛んです。以下、肥沃な土地や漁場が産んだ産物を見てみましょう。
産物
菊池や阿蘇地域では畜産が盛んで、産出額において生乳・肉用牛が全国的に上位に入っています。また、熊本市の平野部には多くの湧き水群があり、住む人々を潤し、古くから文化や農業が栄えました。熊本市は、約74万人の人口を支える水道水が全て地下水で賄われている、世界でも珍しい都市です。肥沃な大地と豊かな川の流れに育まれ、米や野菜・イチゴ・メロンなどの産物が豊富に採れます。八代平野ではイグサの生産量が日本一で、トマト・葉タバコ・しょうが・製紙産業も盛んです。有明海や天草沿岸では車海老・のり・真珠などの養殖が行われています。
名所
熊本県には熊本城、水前寺公園、阿蘇外輪山、草千里、米塚、黒川温泉、杖立温泉、秘境五家荘の栴檀轟(栴檀轟)の滝、菊池渓谷、白川水源など、多くの名所があり、国内外から多くの観光客が訪れています。
熊本地震の後にみた熊本県の行政力
熊本を語るときに3年前、2016年に起きた地震のことは避けて通れません。行政サイドでは復旧・復興をさらなる発展につなげようと、日々歩みをすすめています。県が最重要課題として位置付けているのが「すまいの再建」で、被災者ひとりひとりに寄り添った住まいの再建に全力で取り組んでいます。
その結果、ピーク時には4万8千人が仮設住宅に入居していましたが、2019年5月末までに3万6千人が住まいの再建を実現しています。しかし、今もなお仮設住宅での生活を余儀なくされている世帯もあり、県では重点的に伴走型の支援を行っています。
また、2019年5月末現在、被災企業の95.6%が復旧工事を完了しており、地震の影響による企業の県外への撤退はゼロでした。行政の強いリーダーシップと、「熊本に残る」と決意した被災企業のリーダーたち、それらを支える熊本の県民性が力強い復興につながりました。
熊本地震の後にみた熊本県民の精神力
熊本県民の熊本城復興にかける思いや情熱、郷土愛、「まけてたまるか!」という気概と支援への感謝の気持ちなど、TV放送で皆さんもご存知のことでしょう。ここで、熊本県民性についてお話ししましょう。
「肥後もっこす」といって頑固さが熊本県人の特徴だと昔から言われていますが、その裏には明るく強い精神力が隠されています。「津軽じょっぱり」、「土佐いごっそう」と共に、日本三大頑固のひとつに数えられる「肥後もっこす」ですが、純粋で正義感が強く、一度決めたらテコでも動かないほど頑固で妥協しない男性的な気質を指しますが、熊本人は大らかで明るい人が多いです。きまじめで純真、そして不器用な熊本県人は、裏表なく、心底親切で温かみがあります。
郷土伝統食「豆腐の味噌漬け」
「豆腐の味噌漬け」は東洋のチーズとも呼ばれます。熊本県では各家庭で作られ、食されています。
熊本南部の秘境「五家荘」では「平家みそ」とも呼ばれ、平家の落人の子孫たちの間で秘伝になっている郷土食です。
豆腐の味噌漬けは低カロリーで、お酒のおつまみにピッタリです。ビール、ウイスキー、日本酒、焼酎など何にでも合います。
その他の郷土食にはジビエ、だご汁、いきなり団子、辛子レンコンなどがあります。
まとめ
以上、熊本県の風土、主要都市、人口などの基本情報、特産品、産業、名所などをご紹介しました。そして、県人の特徴や魅力、郷土食についてもお話ししました。熊本は豊かな土壌と気候に恵まれ、一年中、海の幸・山の幸、里の幸が溢れています。全国的に有名な不知火(しらぬい)のデコボンや、スイカ、梨など美味しい果物もたくさんあります。